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コンクリート構造物維持・補修工事(レストレイション)
さまざまな劣化機構
中性化
コンクリートは主成分がセメントであるため内部がアルカリ性であるが、外部から炭酸ガスの侵入によって中性化すると、鋼材の不動態被膜が失われ耐腐食性が低下する。
塩害
コンクリートに侵入した塩化物イオンが鉄筋を腐食させ、鉄筋の膨張に伴いコンクリートに引張応力が働き、ひび割れ・はく離・はく落を生じる。
凍害
コンクリート中の自由水分や吸水率が大きい骨材の水分が凍結融解作用を繰り返し受けることによって、ひび割れ・スケーリング・表層部のポップアウトなど表層に近い部分から破壊し、次第に劣化していく。
アルカリシリカ反応(ASR)
コンクリート中の「アルカリ」「反応性骨材(反応性シリカ鉱物)」「水分の供給」の3条件がすべてそろった場合に進行し、骨材の異常膨張を起しコンクリートにひび割れを生じさせる。
化学的侵食
外部環境から供給される化学物質とコンクリートとが化学反応を起こすことによって生じる。大別すると酸・塩類・油類による侵食であり、コンクリートの耐力低下・ひび割れ・溶解・はく落等が起こる。
調査・診断
劣化原因の調査
外観調査
外観の目視、打音点検により構造物の変状把握を行います。
はつり調査及び非破壊試験
鉄筋探査や自然電位測定等で鉄筋の状態を調べます。
①鉄筋探査:電磁波レーダでコンクリート内の鉄筋の場所を調べます
②自然電位測定:鉄筋とコンクリート表面の自然電位を測定し、内部鉄筋の腐食の傾向を調べます
劣化原因の究明
中性化試験(フェノールフタレイン法)、塩化物イオン濃度試験(電位差滴定法)、圧縮強度・静弾性係数試験(コアサンプル法)、促進膨張試験(アルカリ溶液浸漬法)等を用いてコンクリート診断士が適切に診断を行います。
検査結果から施工プランのシミュレーション
表面保護、断面修復、亜硝酸イオン、塩分吸着剤など、様々な補修方法のシミュレーションを行い、最適な方法を提案します。
補修・補強
変状に適した補修・補強
ウォータージェット工法
XY2軸式はつり装置
狭小部XY2軸式はつり装置
床版はつり装置(ジェットマスター)
ハンドヘルドアクアブラスト
超高圧水発生装置(WJポンプ)
NLB 3575D
240MPa.15L/min
超高圧水発生装置(WJポンプ)
NLB 35201D
240MPa.28L/min
超高圧水発生装置(WJポンプ)
NLB 35220D
240MPa.35L/min
断面修復工
湿式吹付け工法(狭小部)
湿式吹付け工法(一般部)
グラウト工法
電気化学的防食工法
電気防食工
陽極間導通確認
通電調整
ひび割れ注入工
自動式低圧注入(無機質系)
自動式低圧注入(有機質系)
表面保護工法
表面被覆工
表面含浸工
はく落防止工法
連続繊維シート工
トンネル目地剥落対策工
接着工法
炭素繊維補強工
PCグラウト再注入工法
PCグラウト再注入工法
主要機械
超高圧水発生装置 | NLB 35201D 240MPa 28L/min NLB 35220D 240MPa 35L/min NLB 3575D 240MPa 15L/min |
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高所作業車 | スーパーデッキ 9.9m、12m |
グラウトポンプ | スクイズ式 3.7kw 2.3~45L/min 3.5MPa |
XY2軸式はつり装置 | 一般部XY2軸式はつり装置 狭小部XY2軸式はつり装置 床版はつり装置 |
バキューム車 | 最大積載量 9m3 最大積載量 4m3 |
モルタルミキサー(改) | 200V インバータータイプ |
技術開発
RC中空床版橋補修の新技術
桁端部に生じる問題
積雪寒冷地の道路橋では、路面に散布された凍結防止剤を含む漏水が発生し、隙間数cmの小遊間や十数cmの狭小部に流れ込んで鉄筋腐食を発生させる問題があります。
橋梁上部工桁端狭小部断面修復システム
狭小部用XY2軸式はつり装置
特許第 5511239 号
狭小部用湿式吹付けノズル
特許第 5476056 号
特許第6302334号、第6325317号
橋梁壁高欄補修の新技術
特許第5688937号、第6608131号